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映画「かん天な人」「てんせいな人」を始めACT FACTORY TOPIXの作品情報、米田隆司、Park Sinhoの主張、メッセージなどをお知らせします。
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 閑話休題。一般公開も一段落し、9月からの第二弾に向けて準備中です。
別に余裕をこいているわけではないのですが、たまにはこんな話もよかろうと、
ということで、監督の貴重な体験談をご紹介します。
 今回もなかなか興味深いお話です。

題名 小自慢
 
 下にある英文は、学生時代、バリバリの総連思想を自らに叩き込んでいたころ、
朝鮮大学校学科別研究討論会で、英語雄弁大会に参加したときの原稿です。
(1985年12月くらいだったと思います)
 朝鮮大学校学科別研究討論会というのは、全国の大学に通う
在日朝鮮人学生が 年に一度朝大に集合し、専攻分野の研究や論文を
発表するという一大イベントです。

 自分は当時法学部に在学していましたが、まるで革命的思想に
突き動かされるかのように、 「学生たるもの英語くらい話せないとダメだ!!」
と意気込み、先陣を切って、 周囲の総連職員に対し、参加する意思を伝え、
その手続きを取ってもらえるよう頼みました。
 自分の参加について、周囲の反応は、賛否両論だったのはおいておくとして、
英語雄弁大会とくれば、本来参加すべき英文科の学生が、どういうわけか
誰も参加しなかったのを覚えています。

 ともあれ、熱い革命への思いとともに英語雄弁大に参加することに
なったわけですが、 自分では、発表する原稿を十分に英訳できないので
高校時代の恩師に協力を得たり、 大学の英語講師の協力を得て
やっと完成することができました。
 しかし、こんなにまで苦労して、やっと作成した英文に対する
同胞の学生や総連職員の反応はというと……。
「自分で訳していないから正しい単語が表記されてない」
「統一と言う単語は不適切で、再統一という単語を表記しなければならない」
とこのようにさんざんコケにする奴はいましたが、自分の心意気と行動力に
少しでも共感したりその労をねぎらう暖かい言葉をかけてくれる人は
一人たりともいませんでした。

 確かに自分一人の力では、原稿を英訳できなかったのは事実ですが、
いろんな方の協力を得ながら、努力したのも事実です。
 その時点での実力がどうあれ、英語に限らず、少しでもものを学び、
身につけようとする姿勢そのものは大切で、尊重すべきものと思うんですけど、
見事なまでにそんなことには目も向けず、ただただけなし倒すことに興じる
おめでたい人々が多かったなと、42才の今にして思い出す次第です。

 しかしこのおめでたい人々によるおめでたい反応は、英語雄弁大会に
参加した21才当時の自分だけの体験ではないと思います。
 当然当時だけがそういう空気というか風潮があったとも思いません。
 どんな御時世であっても、真剣に取り組む人間に対して、励ますどころか
とことん冷たく当たり、コケにして面白がり、場合によってはこれ幸いとばかりに
人の揚げ足をとって攻撃することで、ストレスを解消するような人々が
残念ですけど多いみたいですね。
 そういう下劣な人々から見ると身体を張って真剣に物事に取り組んでいる人は
格好の餌食というところでしょうか。実に情けなことです。

 しかし、だからこそ思うのですが、もし自分の回りに物事に真剣に取り組んで
おられる方がいて、 その方が自分の力を求めているのなら、自分として
できる限りの協力をしたいですし、そもそもそれは人として当然のことです。

 今回は自分の強い意志に共感してくださったスタッフ、キャストに恵まれ、
映画「かん天な人」を完成することができました。
 上映会では心ある参加者のご理解と善意にも恵まれ、今後も上映を続ける
足がかりを得ることができました。
 これからも一人でも多くの方に御覧いただけるよう努力する所存です。
 どうぞよろしくお願いします。

 さて、余談になりますが、「シンドラ−のリスト」という映画でシンドラ−は
自分の工場に連れ行くユダヤ人の名前を1人ひとり思い出しながら名前を読み上げ、
会計係にリストを作成せさました。
 すべてを読み上げリストを完成させた後、その会計係はリストをシンドラ−に向けて、
「LIFE(命)です」と呟いた。

 カッコつけるわけではありませんが、自分にとってこの映画は「命」です。


KOREAN MOTHERS

The other day when I became21years old , I thought about my last two years
being with the League of Korean students in Japan .

While I was thinking , I realized that Korean mothers lead harder lives
than Korean fathers because they must help their husband from early morning
till late at night while also doing house-work , such as washing dishes,
laundry , and so on.

I will tell you about my mother in order to elaborate upon this point. My
mother leads a very hard life. However, I have never heard her complaining.
She always takes care of my father and my brothers without doing anything
for her own sake.

For instance, whenever I come home from night school around eleven P. M .
,
She wakes up , gets out of bed and gets supper ready for me. I always say to
her,“please go to bed because you tired” .  But she fixes supper anyway,
saying ,“Don`t mind as I have already gotten up”.
 
One day I asked her , “Are you tired of the hard work you do every day ? ”
She replied, “I don`t have anything else to do . Koreans are often refused
employment by Japanese companies . A Korean like me has to do any hard work
in which doesn`t. need the use of brain ”.

So I think that her face is more wrinkled and her hair grayer compared with
Japanese women of her age. In winter her hands get seriously cracked and
bleed because of frostbite and chaps.

When I thought about my mother`s troubles and worries , the name of a novel
came to mind . It`s called “プルグレノレ(炎の歌)”Especially,I 
recollected the revolutionary feauture of the heroine Mother Kim , Myongfua
?明和) .
 
She fought bravely with weapon in the arms battle against Japan. Also, she
cooked and sewed under these bad conditions.
 
The same thing applies to all Korean mothers. Althoug today is different
from those days, their high-spirited energy for living will never change.
But , even though we young men have such high-spirited mother, they are
getting older and older as they cannot resist the wave of the times.
 
The burden will not be decreased under the unstable conditions in the
present Japanese society.

Therefore, we all of younger generation must fight in order to acquire the
rights of our nation.

I solemlny swear to you that I will spend my life working toward the
acquisition of complete national rights and unification of our country.

Thank you.
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HN:
米田隆司(ACT FACTORY TOPIX)
性別:
男性
自己紹介:
ACT FACTORY TOPIX
事務局代表兼脚本担当
古賀大造名で出演もしています。
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